2012年8月17日金曜日

今、求められる営業スタイルとは?~仮説構築力を鍛えよう~

営業研修で多くの営業担当者と会いますが、営業スタイルの多くは依然として、「何かないですか?」という、御用聞き型か「この商品がお薦めでして・・・」とい商品説明型の2パターンが圧倒的に多く、私の感覚では8割以上を占めるのではないかと思います。

特に御用聞き型に関しては、バブル時代までは売れたかもしれませんが、今の時代では全く通用しません。
たまたま飛び込んだ先で、「丁度その商品を切らしていた」という状況にでも出くわさない限り、成約に至ることはないでしょう。

次に商品説明型ですが、この手のスタイルは、顧客よりも営業担当者がその商品・サービスに関して多くの情報を持っている場合には有効かもしれません。ただ、IT社会が浸透し、顧客が多くの情報を簡単に入手できる時代になりました。
顧客が商品・サービスを購入する段階で、既にその費用対効果の見極めが出来ている状況が散見されるのです。

そのような状況において、営業担当者が一方的に商品やサービスの説明をしたら、顧客の心理はどうなるでしょう?
「売り込もうとしている」「顧客を騙すに違いない」と、営業側のやり口を見透かしているのです。最悪の場合は、「この営業担当者はウザイ!」となって、商談に聞く耳を持ちません。

ではどのような営業スタイルが求められるのでしょうか?
顧客自身も気づいていないようなニーズを想定し「このような事でお困りではないでしょうか?」とか「このようなことが実現できれば良くないですか?」とアプローチをする、いわゆる課題解決(ソリューション)型アプローチが求められるのです。

そのためには、顧客がどのような状況に置かれているのか?顧客の立場に立って「顧客よりも顧客のことについて理解をしている」ような状態で商談を開始する必要があります。

研修では、いくつかのフレームを活用し、顧客の課題を想定するワークを行います。
営業力強化と言えば、プレゼンテーションやクロージングといったイメージを持つ方が多いようですが、私はこの仮説構築が営業力をつける一番の方法だと考えています。

株式会社オフィスたはら  代表取締役 田原 洋樹
http://officetahara.com/